成年後見人に対する家裁の監督責任

成年後見人を監督する立場の家庭裁判所 家事審判官が適切な監督を怠ったとして、国に賠償を命ずる地裁判決が出されました。(京都地裁 H30.1.10)

過去には類似の事例で国家賠償を認めた裁判例と認めなかった裁判例があるようです。

今回の地裁判決に対し国は控訴するだろうと思いますが、その結果次第で家庭裁判所が新たな対応を検討することになるかもしれません。

現在、成年後見人が多額の現預金を管理する場合は後見制度支援信託の利用を促されるので横領額自体は減少しているでしょうが、横領事件をゼロとすることは現行制度上難しいと思います。

しかしながら、厳しすぎる制度設計により使い勝手が悪くなっては本末転倒なので、関係当事者が気を引き締めて現行制度の中でより良い方向に進めていきたいところです。

 

後見制度支援信託:成年被後見人の財産のうち、日常的な支払をするのに必要十分な金銭を後見人が管理し、通常使用しない金銭を信託銀行等に信託する仕組み。